UEFAネーションズリーグ3位決定戦 イタリア対ベルギー(2021.10.10)

UEFAネーションズリーグ3位決定戦 イタリア対ベルギー(2021.10.10)

3位決定戦は、EURO2020でも戦ったベルギー戦。結果は2−1で勝利!!スペイン戦で連勝記録がストップしてしまったが、ここから再スタートだ。

スターティングメンバー

スタメンはスペイン戦から5人入れ替え、CFにラスパドーリ、キエーザは左WGでスタートし右にはベラルディが入る。中盤3枚はバレッラがスペイン戦に続きスタートから出場。左インサイドハーフにはスペイン戦でゴールを決めたペッレグリーニが先発しアンカーにはロカテッリが入った。注目は21歳のラスパドーリがどこまでやれるかと、ロカテッリがアンカーのポジションでジョルジーニョ不在時のバックアッパーとしてゲームを作れるかが注目ポイントか。

一方ベルギーは絶対的な存在のルカク、アザールが不在。デ・ブライネもベンチスタートとなり、EUROでの対戦時イタリアの左サイドを切り裂いたドクも不在であったため、戦力的には100%ではなかったが、マルティネス監督がここから新たなベルギーが始まると言っておりW杯に向けてどう変革してくるのか楽しみだ。

Googleより抜粋

前半戦

EUROでは本来のパフォーマンスを見せられなかったベラルディだが、この試合では開始から起点になりアクセントになっていた。また、ペッレグリーニのパフォーマンスが良く、ボールによく絡みいいタイミングでパスを要求していたように思う。注目のラスパドーリはなかなかインパクトは残せなかったが、裏に抜け出してシュートを打つなど、惜しいシーンもあった。

イタリアが保持する時間帯が多かったが、バレッラの上がった後ろのハーフスペースを使われ、ヴァナケンが左サイドで持ち込むシーンがいくらかあり、危険なシーンを作られていた。また、カラスコの状態がよく、スピードに乗ったドリブル突破でチャンスを作っていた。イタリアはバレッラが上がった後はロカテッリがカバーするが、スピードに乗られた相手への対応は得意とするところではないので、ファウルになってしまうような場面もあった。

前半終了間際には、カウンター時に右でボールを受けたベラルディから逆サイドのキエーザにきれいにスルーパスが通ってキーパーとの1対1になるが惜しくもクルトワに阻まれてしまう。キエーザは決定機を逸してしまうが、この日もシュートまで持ち込む前向きな姿勢は相変わらず。イタリアの攻撃を牽引していた。

後半戦

後半開始早々のコーナーキックでクリアボールをバレッラがそのままボレーで叩き込みイタリアが先制する。さらにはキエーザが左でドリブルを仕掛けた際、エリア内で倒されPKを獲得。ベラルディがPKを沈めて2点目を決める。

ベルギーはデ59分にデ・ブライネを投入し試合の流れを変えようと試みる。やはり彼がいるいないでは、ベルギーは違うチームになってしまう感じがある。プレーのクオリティ、強さやはり一段上の選手だ。ベルギーも決定機を作るがドンナルンマの好セーブに阻まれ得点が奪えない。しかし86分にデ・ブライネのスルーパスに抜け出したケテラエルがドンナルンマと1対1になり、冷静に股下を狙い反撃に出る。ドンナルンマも股下を警戒していたものの、抜かれてしまった感じだ。

試合はそのまま終了し、2−1でイタリアの勝利。

総括

イタリアはメンバーを変えても、いつもと同じようなサッカーができるのが層の厚さとチーム戦術の落とし込みができてるということの表れだと感じた。課題はやはりCFのところと、CBはキエッリーニがまだ1番安定感があるところだろう。バストーニも左足のフィードがうまく、前に出るディフェンスもできるが、安心してキエッリーニの代わりができるかと言うと少し物足りない部分はある。とは言ってもまだ若干22歳の若手。そこまで求めるのは酷だが、今後の成長が楽しみである。キエーザは安定してクラブでも今のパフォーマンスを維持しているので、これからもレギュラーとしてイタリアの攻撃の軸となるだろう。

そして、ネーションズリーグではスペインを下しフランスが優勝。W杯優勝した時の強さが戻ってきた印象で、さらに進化している感じがする。EUROを終え、カタールW杯に向けて、アッズーリもさらなる進化をしていかないと、すぐに取り残されてしまう。マンチーニも26年まで契約を延長したので、彼の手腕にも注目だ。